先天性水頭症児を出産、2019年に生まれた息子から学んだこと


私には現在、2人の息子がいます。

そのうちの次男は、2019年に先天性水頭症という病気を抱えて産まれてきました。

次男に出会うまで「水頭症」という病気があるなんて知りませんでした。

それもそのはずで、先天性水頭症で産まれてくるのは10000人に3~4人ほど。

当時は必死になってネットで情報を集めたのですが。

症例が少ないため、これまで”生きた情報”があまりなく、古い情報ばかりで困り果てました。

息子が生まれてから、先天性水頭症についてたくさん学んできました。

この病気がどんな病気なのか。出産はどんな様子だったのか。

2019年7月、息子が生まれて育ってきた当時の様子について、記録を残します。


この記事では以下について、書いていきます。

この記事でわかること

  • 先天性水頭症とはどんな病気か
  • 原因は何か
  • 出産から退院までの様子
  • その後の様子

生きた情報を求め、今なお困っている人が一歩踏み出せる勇気がもてますように。

目次

【先天性水頭症児の出産】水頭症とその原因について

人の頭の中には、常に髄液と呼ばれる水が流れています。

本来であれば、髄液は頭から体を巡っていくことで、頭の状態を保つことができるのですが。

先天性水頭症は何らかの原因により、頭にその水(髄液)が溜まってしまう病気です。

結果、脳室拡大などにつながり、脳に異常を起こします。
10000人に3~4人は発症すると言われています。

胎児(お腹の中にいる)のうち、又は出生後すぐにわかった子どもに”先天性”という診断名が付くみたいです。


ちなみに髄液は溜まりすぎると脳室拡大につながりますし、流れ過ぎても頭がへこんでしまいます。

私たちの頭の髄液は、常に流れがある程度一定に保たれているのです。

先天性水頭症の原因

原因はいろいろあるようです。

私が医師から聞いたのは、以下が一般的と聞きました。

先天性水頭症の原因

  • 発達過程でなんかわからないけども詰まってしまった(外傷など)
  • 脊髄に髄膜炎ができている
  • 妊娠中に起きた母体の感染症(トキソプラズマ症など)
  • 遺伝子によるもの
  • 原因不明


生まれつき、頭に水が溜まっている子もいれば、生まれてくる過程で出血する子もいるそうなので。

まだまだわからないことが多い病気なのかもしれません。

当時の手記 2019.6.28

自分を責めないわけないですよね。

自分に原因がなかったとしても、責めないなんて無理ですよ。
私の中で育てているのだから。
調べれば調べるほど、この病気の特徴を知り、自分を呪いました。

ショックでした。
元気に産んであげられないことが。

無事に産んだとしても、生きることができなかったら?
重度の障害になったら? 産んだ方がこの子にとって辛い人生になるのでは?
私、何か変なもの食べた? 1人目ほど気を使わずに過ごしたから?
毎日、コーヒー飲んでたから?
生肉なんて食べなかったけど、あまり火が通っていないものを口に運んだかな?
変なサプリ飲んだ?
医者からちゃんと処方してもらったものだけど、風邪ひいて薬飲んだから?

もうね。

わからないうちからすごくそんな考えばっかでね。
現実を受け止めるのがしんどかった。

なんで私じゃないんだろう。
なんでこの子がしんどい目にあったんだろう。

変わってあげられたらいいのに。

我が子のケースは?


私が先天性水頭症の子であると聞かされたのは、妊娠9ヶ月頃のことでした。

そこから原因がぼんやりわかってくるまで、1ヶ月くらいかかりました。

検査を受けるにも、まずは専門家のいる病院へ転院が続きましたし、結果が出るにも時間がかかりました


結局、我が子の原因は髄膜炎や母体の感染症ではありませんでした。

髄膜炎を起こしていると、何らかの感染が起きているということでもあるため。

何度も何度も髄膜炎でないことや、トキソプラズマでないことを祈りました。

自分が本当の原因だったら心から悔んだろうと思います。

【先天性水頭症児の出産】出産~治療までについて

病気がわかると、その後どのように出産や我が子の治療を行っていくのか。

一番気になるところだと思いますので、詳しく書いていきます。

出産は帝王切開が一般的

出産は帝王切開をすることが一般的だそうです。

それが赤ちゃんにとっても、リスク低いと言われました。

私も帝王切開を進められたので、迷わず帝王切開を選びました。

帝王切開自体は世間一般のものと変わりません。

治療は産まれてすぐが一般的

先天性水頭症の治療はいくつかあるとは思いますが。

一般的には、出産後、VPシャント術という治療を受けます。

VPシャント術は頭に、磁器とチューブを埋め込み、頭の髄液を一定に保つ手術になります。

水の流れを磁器で調節し、チューブを通じて水を流します。
(私たちは磁器での調節を”シャント圧”と呼んでいます)

チューブはだいたい頭から耳の後ろあたりを通り、お腹へ通していきます。

お腹に流れた水は体に吸収しやすいという特徴があることから、お腹へ通していくのが一般的です。

産まれてから手術まではどれくらい?

一般的には産まれてから数日でVPシャント術を行います。

私の子の場合は、生まれてから3日で手術でした。


こんな小さいのに手術するの!?って思うのですが。
やっても大丈夫なんでしょうね。

母としてはドキドキして仕方なかったです

手術のリスク

当然ながら、手術にはリスクがあります。

シャント手術へのリスクは、以下が一般的になります。

シャント手術のリスク

  • 全身麻酔をかけることで、呼吸に異常が出る
  • 輸血があった場合、輸血によるトラブル
  • 術後にチューブが詰まる等のシャントの不具合が起きる
  • 術後に感染症を起こすことでの髄膜炎などを発症する


麻酔については絶対条件になる為、避けられませんね。

術中、呼吸が浅くなりすぎたり、異常があったりする場合が稀にあるそうです。

その場合は、麻酔科医の判断で手術の中断をすると言われました。


我が子の手術。とても不安になると思います。

私はとにかく悪いことは考えないで、お医者さんはそういうものだと言い聞かせていました。
(お医者さんすみません。;;

【出産前に感染症だった場合】

おなかの赤ちゃんがすでに、髄膜炎などの感染症にすでにかかっていた場合、それを治療することが優先されます。 感染源を経ってから、シャント手術という流れになるそうです。

どちらにしても、母には辛いですよね・・・。

【先天性水頭症児の出産】我が子の経過について


私が出産してから、息子が退院するまでは約1ヶ月半ほどかかりました。


退院後は、病院が自宅から車で、高速使って1時間半の距離だったので。
週2回、それから定期的に冷凍母乳を届けていました。

術後の次男の様子

次男は手術後、1ヶ月ちょいほどNICUにて管理されていました。

術後の感染症を一番懸念していたのですが。
シャント感染も不具合もなく、日に日に元気になり、退院しました。


退院後も発達は緩やかですが、落ち着いています。
とっても元気です。

緩やかすぎて、見事な発達遅延は起こしており、未だにねんねの赤ちゃんですが。
離乳食も問題なく、完了までいくことができています。


その後、生後9ヶ月頃から保育園にも通い始めました。

水頭症児の保育園については、こちらの記事でご覧ください。

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【先天性水頭症児の出産】普段の生活で気を付けること

退院後、無事に過ごせるか不安なことがあると思います。

我が子は1歳半を迎えるまで、とくに大きなシャントによるトラブルはなく過ごせています。

が、普段から気を付けていることや医療的サポートは受けています。

詳しく解説していきます。

普段の生活で気をつけていること

普段の生活で気をつけていることは以下通りです。

普段の生活で気をつけていること

  • 磁器のおもちゃを近づけすぎない
  • 頭をぶつけたり、強く押したりなどに気を付ける
  • 痙攣を起こさない


シャントが入っているため、磁器を押し付けると圧が変わると言われているのが一般的ですが。

そんなに神経質になるほどではないと聞いています。

今のシャントは性能がかなり良くなっているため、日常生活の範囲では特に大丈夫だそうです。

ただし、痙攣を起こした場合は、即救急車を呼ばないといけません。

熱を出した時に備え、常に熱さましの座薬などを用意していると安心ですよ。

使いたい場合は、事前に医師にご相談された方が良いでしょう。

現在の医療、福祉の利用

シャントが入っていることと、今後の経過の為。

病院通いや福祉の利用は必須になってくると思います。

我が家の場合は以下になります。

  • 3ヶ月に1回のメインの大学病院で定期健診(小児、脳外科、整形外科)
  • 3ヶ月に1回、救急搬送先の病院での定期健診(小児科)
  • 月2回の運動療育(PT)
  • 月2回、訪問看護士による視診

かなり病院通いが多いですが、息子の為なので頑張っています。

【先天性水頭症児の出産】辛い時には必ず誰かに頼ってください

子どもの病気を、一人で背負っていくには本当に荷が重いです。

必ず、誰か頼れる人を見つけて話を聞いてもらいましょう。

それは専門の機関でもいいです。

一人で抱え込まないようにすることが、お産を控えたママにできることです。

今よりも、少しでも赤ちゃんが元気で産まれてくれるように。

ご自身を大切にしてください。

最後に私が支えられたものについてお話します。

会社の上司に励まされて目が覚めた

水頭症がわかり、めそめそしていた私が前を向くきっかけをもらえたのは、会社の上司でした。

以下、手記を記載します。

当時の手記 2019.6.10

私が目が覚めたきっかけがありました。

さすがに仕事してるので、急遽病院の為に休みを取って行かねばなりません。

上司には今の現状を包み隠さず、話すことにしました。

「ひとまずはおかんが健康でない良い方向には絶対に向かん。
俯瞰的に考えて今できるベストを!
何があってもいいドーンと構えて、くそが!やったらぁって、
おかんの図太さで生まれた時からドン引かせたるくらいいったれ!!
おかんの精神状態がモロに影響するこんな時ほど強気の姿勢や!」

あ、そうかって目が覚めた。 泣いてる場合じゃないぞ。って。

今自分にできることをしなくてはとなった。


本当に良い上司に恵まれました。(口悪いけど(笑)

辛い今こそ、母として出産まで無事に迎えねばとなりました。

家族の支えは一番の支えだった

2つ目の手記は家族に支えについて書いています。

当時の手記 2019.6.10 

私が前を向けたのは他でもなく、家族の支えがあったのは大きかったですね。

まずは旦那。
言ってすぐにいろいろ自分でも調べてくれたし、一緒に落ち込んで共感してくれた。
どんな子であれ、我が子だと、背中を押して支えてくれた。
一番の理解者。

実母。
いつだって辛い時には母が支えてくれました。
心配だからと休みを取って一緒に病院行ってくれたり。
側にいるだけで安心できました。

まだまだ親離れできてないなーと痛感しますが、
お腹の子のエコーを見て可愛い可愛い❤️と言ってくれる姿が励みになっていました。

そして、長男。
私が泣いているとき、気を使って顔を見て笑ってくれたり、膝にちょこんと座ったり。
なによりも元気でいつもにこにこで、作ったご飯も食べてくれて。
保育園も楽しんでくれて。

そんな当たり前の日常がありがたく、奇跡のように感じられて。

可愛いくて、愛おしくて。 父母ともに救われました。


大切な誰かがそばにいるのであれば、その人に頼ってみてくださいね。

【先天性水頭症児の出産】2019年に生まれた息子から学んだこと


息子から学んだことは、水頭症という病気についてはもちろん。

今あるすべてがあたりまえでないことを、改めて学びました。

他にも多くの方に支えてもらい、現在も。
地域一丸となって支えていただいています。


お産も病院通いも全部全部大変です。
それでも、私は次男を産んだことを一度も後悔したことはありません。

先天性水頭症の予後がどうなるか。
その後はわかりませんが。


まずは20歳。成人を迎えることを目標に、母としてできることをしていきます。


どうか、お子様がすくすくとこれから育っていきますように。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

教育、暮らし、お金(労務、税務)を専門に書く兼業ライター。
仕事も子育ても充実させたい!向上心溢れるワーキングマザーです。
保育士歴5年、現在本業である総務は4年目に入りました。
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